2021.03.03
パタゴニアの企業としての魅力と洋服の魅力
皆さん好きな企業ってありますか?
自分は洋服が好きなので洋服の会社になってしまうのですがpatagoniaです。
パタゴニアをあまり知らない人は、私がクライミングやアウトドアが好きなのかな?と思ってしまうかと思いますがどちらも好きではありません。
パタゴニアの一番の魅力は企業の在り方。
近年、アパレル業界でも「サスティナブル」「エシカル」を推進する企業が増えてきましたが知っている限りだと、洋服を作り販売する企業の中で一番最初に環境問題・雇用問題に真摯に取り組んだ企業ではないかと思います。
大切なことなので二回言わせていただきますが自分の知っている限りの話です。
そんなパタゴニアですが、ミッション・ステートメントを最近変更しました。
以前は「最高の商品を作り、環境に与える不必要な悪影響を最小限に抑える。そして、ビジネスを手段として環境危機に警鐘を鳴らし、解決に向けて実行する」でした。
現在は「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」に変更されています。
これはパタゴニアを知らない人に取ってはこのミッションステートメントを見て、「ん?一体なんの会社なんだ?」と思ってしまうかもしれませんが、パタゴニアを知っている人にはしっくりくる理念になっていますね。
企業としての魅力
パタゴニアは単なるアパレル企業(アウトドア企業)ではなく、自分たちのフィールドである自然を大切にし、そして関わる人たちの生活や人生を重要としたビジネスを行う企業なんです。
フェアトレードにも力を入れ、フェアトレードの製品をたくさん作っています。
フェアトレードはSDGs(Sustainable Development Goals)にも繋がります。
フェアトレードは、貿易のしくみをより公平・公正にすることにより、特に開発途上国の小規模生産者や 労働者が、自らの力で貧困から脱却し、地域社会や環境を守りながら、サステナブルな世界の実現を目指す取組みです。
人や地球環境を犠牲にすることなく、持続可能な暮らしを実現するため、そして徹底した環境保護への取り組みと品質・機能を兼ね備えた製品を作る素晴らしい会社だと思います。
このような取り組みは数多く行っておりますが面白いと思ったものを紹介させていただきます。
・WORN WEAR
パタゴニアは洋服をリペアしながら着ていくことを推進しています。
企業として新しいものを作り売っていくことと矛盾があると思ってしまいそうですが企業としての責任を果たすためにはビジネスをしなければいけない。そうすることで雇用を守る、環境を守る、新しい雇用を生むことが可能になります。
本国アメリカでは、不要になった製品を再構成して製品として販売もしています。
https://wornwear.patagonia.jp/
他にも、リサイクルダウン・ウールやポリエステル、そして食にまで。
サイトを見てもらえるとこれでもか!というくらいの情報が掲載されていますので興味のある方は一度見てみてください。
このように現在世界的にSDGsの取り組みを行っている企業がどんどんと増えております。
サスティナブルな働き方やパタゴニアが何故、企業として世界で評価されているかがわかるので一度この本を読んでみてください。
イヴォン・シュイナード(パタゴニアの創設者)が実家の裏庭でクライミング用品を作ることからスタートした、まさにアメリカ企業といった感じで面白かったです。
洋服の魅力
この本の著者でもあるイヴォン・シュイナード。
彼がパタゴニアの創設者なのですが、元々はThe Great Pacific iron works(シュイナードイクィップメント)と言う会社を始めその後、登山ウェアを事業化しそれがパタゴニアになります。
皆さんがよく知ってる「フリース」。
これはユニクロが最初だと思ってる人が多いと思いますが実はパタゴニアなんです。
フリースを語る上で欠かすことができないのがパタゴニアの名品「パイルジャケット」。
漁師が使う化繊の素材があると言うことを知り、1970年代にパイルジャケットというものを開発し、その保温性や乾きやすさで爆発的にクライマーの中で人気がでました。
しかしパイルジャケットは毛玉が出来やすいという欠点があったのです。
それを補うために1985年にシンチラフリースを開発。
これが最初のフリース素材の洋服だったと思います。
ユニクロがフリースを出す9年前です。
これだけでも驚きですね。
ただこれパタゴニアの力だけではなくモールデンミルズ社(現ポーラテック社)の協力があってこそのものなのですが、その辺りは興味がある人は調べてみてはいかがでしょう。
昔から環境や人を大切にしながらビジネスとしてSDGsを実践するパタゴニアという企業に少しでも興味を持ってもらえて自分にも何かできることがないか。と行動に移す人が少しでも多く増えてくれると嬉しいです。
写真はアルゼンチンのパタゴニアにあるフィッツロイです。
いつかこんな景色を見たいものです。