INTERVIEW
2019年7月に採用サイトに掲載していたインタビュー記事
「ITとデザインを軸に物事の可能性を引き出す」
Webサイト制作を軸に、ブランディングやマーケティング、ノベルティ制作など、その後の運営サポートまで一貫して担っている「株式会社FMC」。
サイトを作って納品したら終わりではなく、その後もクライアントと密に関わっていく中で大切になるのがコミュニケーション。そこから思わぬアイデアが生まれ、物事が広がりを見せることも多いのだそう。
今回は、Web構築やデザインの経験がある人はもちろん、クライアントに改善策を提案したり、新しくお付き合いできるクライアントを見つけたりするのが得意な人、さらには事務作業に精通している人も幅広く募集しているとのこと。
現在の主な仕事内容から、最近新たに始めたという音楽事業のことまで、代表の安東裕二さん、取締役の熊田裕一さんに伺いました。
Webサイトはあくまで“ツール
インタビュアー今回は募集職種を限定せず、幅広く人材を募集したいということですが。まずは御社の現在の事業内容についてお伺いできますか?
安東ひとことで言うと、Webサイトに関するお手伝い全般をしています。Webサイトを作って納品したら終わりではなく、そのサイトを使ってどのようにマーケティングするのかまでをクライアントに提案し、一緒にプロジェクトを遂行していきます。
熊田いわゆる“Web制作会社”や“デザイン会社”とはイメージが違うかもしれません。Webサイトはあくまでブランディングのためのツールであって、クライアントと二人三脚で運用していくことに重きを置いています。
インタビュアー御社はノベルティの制作もしていますが、それもブランディングの一環として派生した事業なのですか?
安東そうですね。例えば会社や店舗を立ち上げる時って、名刺が必要になって、Webサイトが必要になって、会社案内とか、飲食店ならメニューや看板も必要になるんです。
でも世の中にはデザイン会社がたくさんあって、それぞれどこに頼めばいいのかって、結構難しいんですよね。
インタビュアー本当ですね。
安東当社はWeb構築が主体ではあるけれど、Webを使った集客体制をどう作っていけるかをクライアントと一緒に考えながら、マーケティングに関わる制作物はワンストップで作ることができる。そこが強みだと思っています。
インタビュアー御社の経営理念である「ITとデザインで世の中に豊かさと遊び心を。」という言葉についても伺えますか?
安東はい。まずは、僕たちがなぜWeb制作やその後の運用のお手伝いをしているのかというところに繋がるんですけど。
普段生活している日常の中でも「わかりにくいな」「難しいな」と感じることって結構あると思うんです。
例えば僕は学生の頃、少し電気屋さんでアルバイトをしていたことがあるんですけど、電気屋って専門用語に溢れていて、そういうのに詳しくないお客さんにとってはかなりストレスなんですよね。
インタビュアー確かに、私も苦手です…。
安東でもそんな時、お客さんに普段の日常にある言葉で噛み砕いて説明してあげると、一気に話が入っていくんです。
こうやってみんなが生活しやすいように、見せ方とか仕組みの部分で工夫してわかりやすくすることが、最終的には世の中をよくすることに繋がるんじゃないかなと思っていて。
それがまさに、自分たちがWeb制作や、その後の運用のお手伝いをしている理由でもあるんです。
インタビュアーなるほど。今の世の中、物事をシンプルにわかりやすくするにはITとデザインが不可欠ですもんね。
安東Webサイトを作ったり、その後どうやって効果的に運用していくのかを考えたりするのって、つまりは相手の特性を見極めてその良さを引き出すということなんです。だから、コミュニケーションやヒアリングがすごく大事になってくる。
そうやって人と人との繋がりをしっかり築いて、関わる人たちがチームになって、みんなが活き活きと輝けるようになればいいなと思っています。
インタビュアー私が依頼する立場だったら、そういう風に考えてくれているとすごく安心します。
安東ありがとうございます。実際、長くお付き合いさせていただいているクライアントも多くて。手前味噌ですが、制作物はもちろん、クライアントとの向き合い方を評価していただいている部分もあるのかなと思っています。
インタビュアーそうですね。
安東もともとはWeb制作だけの依頼だったけど、継続的な関係性を築くことで「一緒に何かやりましょう」と共同でプロダクトを制作したり、新しいプロジェクトに広がることもあるんです。これが“遊び心”の部分で。
あくまでメインはWeb制作やブランディングなんですけど、今後もそれを主軸にして柔軟に広がっていけたらいいですね。
インタビュアーすごく素敵です。でも、毎日の業務がある中で、その“遊び心”を忘れないでいられるのってなぜでしょうか?
安東やっぱり、人と関わるのが好きなんだと思います。
この仕事って、いろんな業種と関わりが持てるんですよ。昨日は美容室のサイトを作っていたら、今日は芸能プロダクションのサイトを作って、明日は歯医者さんのサイトを作る…というように。内部に入らせていただくことで、時にはその会社のスタッフさんよりそのサービスに詳しくなることもあります。
クライアントのWeb事業部をまるっと引き受けているような感じなので、実はいろいろな会社と深く関われるんです。だから、言い方は悪いかもしれないんですけど…。実は、“飽きっぽい人”に向いているかもしれないです。
インタビュアー飽きっぽい人ですか。
安東もちろん、一つ一つとしっかり向き合えるのが前提ですよ(笑)
でもやっぱり、クライアントごとにカラーが全然違うので面白いですよね。打ち合わせから帰ってきて、「今度オープンするあの飲食店、僕らはどんな風にデザインできるかな」なんていう会話を社内でもよくしているので。
そうやってワクワクするようなことを考えられるのも、この仕事の醍醐味ですね。
広く経験を積める理由とは
インタビュアー熊田さんは実際にFMCで働いていていかがですか?
熊田弊社では直接のクライアントはもちろん、代理店経由の案件もやっていて。両方やれるのはすごくいいですね。どちらも面白さが違うんですよ。
インタビュアーどう違うんですか?
熊田代理店の仕事の場合は、自分たちが知らないようなサービスだったり、ものすごくお洒落なサイトだったり、ちょっと極端な言い方をすると“業界の最先端の空気”を感じられるんです。
インタビュアー私も前職は出版系の制作会社にいたので、それはすごくわかります。
熊田納品したらそこで我々の手から離れてしまうので寂しくはあるんですけど…。
ただそういう大きな案件に関わると、いい意味で技術を“盗める”んです。そしてそれを、自社の直接のクライアントの案件にフィードバックできる。
やっぱり自社の案件だけやっていても、技術を取り入れられる機会ってなかなかなくて。代理店案件では、他社はどういうやり方でやっているんだろう、どんなフローで制作しているんだろうというのを学べて、それが面白いところですね。
インタビュアー御社の直接のクライアントの案件はいかがですか?
熊田それはやっぱりダイレクトに「こういうのがいいと思います」って提案できることですね。自分たちが直接ブランディングできるし、Webサイトを作ったらその後の集客まで一緒に考えていけるのが面白いです。
安東この二つって、使っている脳が違うんじゃないかっていうくらい全然違う仕事なんです。だからもちろん、どちらかだけしかやっていない会社もたくさんあると思うんですけど。
僕たちはどちらもやっているからこそ、代理店案件で学んだことを自社案件に活かせるし、その逆もある。広く経験を積める環境なんじゃないかと思います。
インタビュアーなるほど。ありがとうございます。
ここまで御社のメイン事業であるWeb制作やその後の運用のお手伝いについて伺ってきましたが、新しく始められた音楽やイベント、アパレル事業についても伺えますか?
安東本格的に始めたのは2018年の終わり頃ですね。
私自身がずっと音楽をやっていることもあり、才能のあるミュージシャンとか、そのまわりにいるデザイナーとか映像作家とか、そういうクリエイターたちを、会社を通じて支援したり、面白いことを一緒にできたりしたら…という思いがずっとあって
そういう経緯で、新たに音楽事業を立ち上げたんです。
インタビュアー得てきたものを生かして会社が成長していけるっていいですね。
安東世の中にたくさんWeb制作を担う会社がある中で、自分たちにしかできないことを僕らが実現していたら、たぶん下の子たちもそれを見て「楽しそうだな」って思ってくれると思うんですね。
それで、
「こういうのやってみたいんですけどいいですか」
「いいよ、やっちゃえよ」
ってやりたいことがある人たちを応援できるような、楽しい会社でありたいんです。
インタビュアーなるほど。
安東あとは、最近会社としてイベントの運営や企画も始めているんです。
当社と普段から繋がりのある作家さんやショップの方たちが一堂に会せるようなイベントなんですけど、それを今後は2〜3ヶ月おきくらいのペースで定期的に開催していきたいですね。
熊田このイベントも「繋がりのある人たちがみんなで顔を合わせられる場があったら面白そうだよね」というところから始まったんです。利益とか売り上げというよりは、イベントで新しい繋がりができて、そこからまた面白いことが始まるきっかけになればいいなと思っているので。
安東音楽事業もイベント企画も会社としては最近始めたばかりなので、あまり偉そうなことは言えないんですけど…。実際やってみると、どの事業も共通するところが大いにあると思っていて。
これまで僕らは、Webサイトを作って、「こういう見せ方でこういう風にブランディングしていきましょう」ってクライアントに提案するということをやってきたんですけど。音楽に対するブランディングも、意外と頭を使うところは共通するように思うんです。
なので、どんな経験のない方でも恐れずに飛び込んできてほしいです(笑)。
熊田これまでやってきたことが今やっと、一つのモデルとして確立してきたので。それを生かして、同じ方向を見て一緒に仕事できる方と、今後も新しいことを始められたらいいですね。
どんな人も入り込む余地がある?
インタビュアー応募者のイメージとしては、経験者のほうがいいんですか?
熊田うーん。そんなこともないんですよね…。
安東当社に現在いるスタッフは全員デザイナーやWebに精通している人間ですが、今回は可能な限り間口を広げて、いろんな職種を募集したいと思っているんです。
もちろんデザイナーも欲しいけど、エンジニアも欲しいし、それは新卒でもいいし中途でもいい。ディレクションとか、企画ができるプランナーも仲間になって欲しいし。
でも結局は、波長が合うかっていうことが大切だと思うんですよね。
熊田経歴にこだわらず、いろんな人に会ってみたいです。経験を積みたいと思っているインターンの方もぜひ。
インタビュアーデザインの知識や技術っていうよりも、いろんなことに興味があって、いろんな経験を積みたいような人のほうが面白いかもしれないですね。
安東当社はあくまでWeb制作とその運営が本業ではありますが、クライアントのプロデュースやブランディングをワンストップで任せてもらう中で、いろいろな経験ができるので。
Webだけじゃなくて、音楽やイベント企画、アパレルのプロデュースも始めましたし、今後も誰かの発案で新しいことを始めるかもしれないですし。
インタビュアーあくまでWebデザインに興味があるのは前提として、その他にもいろいろなアイデアを出していける人がいいんですかね?
安東あ、でも極端にいうとデザインに興味がなくてもいいんですよ(笑)
インタビュアーえっ!?
安東例えば、当社ではよくクライアントのWebサイトのアクセス解析をするんですね。どういう人がサイトを見ているのかとか、そういったデータを踏まえて、クライアントへの提案内容を考えるような工程もあって。これには全然、デザインのセンスはいらないので。
あと、いわゆる営業をアシスタントしてくれるような事務スタッフも欲しいなぁ…。
インタビュアー現状、例えばWeb制作やデザインはできない、もしくはあんまり興味がないけれど、企画にはすごく興味があるっていう人が入ってきても、すぐにお仕事に参加できるんですか?
熊田むしろ参加して欲しい。というか、そっちのほうが欲しいかも(笑)
安東とはいえ、これからの時代は「私はデザインしかやらない」「プログラムしか書かない」っていう人よりも、広く浅くでもあらゆることを知っていて、その上でクライアントと話せたり、納得してもらえるような提案ができたりする人が残っていくはずなんです。だから、多少のスキルはきちんと身に付けていただきたいんですけど。
熊田前向きにいろいろなことに興味を持っていれば、どんな人でも入り込む余地があると思いますね。
安東今は常駐しているコアスタッフが6名なんですけど、できれば近い将来、倍程度の組織にしたいと思っていて。
もちろん、そのためには新しい業務をどんどん増やしていかないといけないので。チームの一員として一緒に成長していける仲間が増えると、すごくうれしいです。
インタビュアーでは最後に。さきほど「波長が合う人がいい」というお話がありましたが、それってどんな人でしょうか?
安東当社には、「楽しいことを仕事にしていきたい」と思っている人が集まっているんです。
仕事は仕事、オフはオフってきっちり線引きするのも、一つのあり方でかっこいいなとは思うんですけど…。僕らはずっと、普段から楽しむ感覚を軸に仕事しているんです。僕自身がそういう人間だし、そういうあり方をしていたくて。
なので、この感覚に同調してくれるような人は、自然と波長が合うはずです。
熊田そういう人って、何かしら特技みたいなものを1個や2個は持っている人が多いと思うんです。なので、一緒に働けたら僕たちもより楽しくなりそうな気がするし。
安東すごく熱中している趣味があって、ずっとそれに没頭していられるような、いわばオタクみたいな人とかは、すごく合う気がします。
熊田たしかに。みんなオタクだもんね(笑)
安東あとは、おいしいものが好きな人がいいですね。頻繁じゃないけど、たまにみんなでランチに行ったり、飲みに行ったりするので。
そういう時、結果的に仕事の話になってしまうんですけど…。楽しいことや好きなことを絡めて盛り上がれるような人だとたぶん、波長が合うんじゃないかと思います。